アオリイカの生態1(アオリイカってどんなイカ?)
和名はアオリイカ、
英語名は bigfin squid または oval squid
やはり大きなエンペラに特徴があるので、
それが名前になっているようですね。
地方で呼び名もいろいろです。
九州ではモイカ、ミズイカ、
関東ではバショウイカ、
他にクツイカ、バカイカ、タチイカ、 シロイカ、イズイカなどあり、
秋口にたくさんとれるのでアキイカとして売られている地方もあります。
アオリイカは四国から関西にかけての呼び名が標準和名として定着したものらしいです。
体色を変化させる能力があり、
水のように透明になれるため別名のミズイカが呼称となり、
漁師さんはこの呼び名を使うことが多いそうです。
また、藻場に多くいるのでモイカ、
またその形からの呼び名でバショウイカの名称がついています。
もともとは九州・山陰から紀州にかけて分布する暖海性のイカですが、
温暖化とともに生息域を北に拡大中のようです。
胴は丸みを帯び、胴の全縁に渡って半円形のひれを持っています
(これを釣り人はエンペラと呼んでいます。食べるとコリコリとした食感がたまらないという人もおおいです)。
これがバショウの葉の形にもみえるのです。
姿はコウイカに似ていますが、
コウイカよりもヤリイカに近縁で、
体内にはコウイカのような石灰質の「甲」を持たず、
木の葉形の柔らかい「軟甲」を持っています。
アオリイカはシロイカ型、
アカイカ型、クロイカ型の3種類に分類され、
私たちが釣っているのはシロイカ型のようです。
3種を形状で見分けることはほとんど困難とされていますが、
釣れているのはほとんどがシロイカ型で、
大型(3kg以上)で黄色から赤みを帯びているものがアカイカ型で、
暖流の影響を受ける範囲で釣れることがあるそうです。
三宅島などで釣れる大型はアカイカ型だと思われますが、
このあたりは説の分かれるところです。
クロイカ型は日本本土で釣れることはないようで、
日本本土で釣れるシロイカ型は、
胴長40cm、
重さ2.5kg程度が成長のリミットで、
3kgを超えることはごくまれといわれます。
シロイカ型の食味は3種類で一番とされ、ねっとりとして濃厚な甘みが好まれています。